Googleサジェスト削除訴訟と差し止め判決

裁判
 
ある人物の名前をGoogle検索すると、自動的に「犯罪者」という言葉が関連語として最初に表示されたらどう感じますか?
 
その有名人は、検索ユーザーにとって、『犯罪者』となってしまい、非常に問題になります。

Googleサジェスト削除訴訟とは

実際に、訴訟が起きていて、下記の裁判例があります。
 
Google検索欄に個人名を入力したら「犯罪者」と表示されたという問題です。
検索サイト「グーグル(Google)」利用者の男性が、自分の名前をGoogleに入力すると、身に覚えのない犯罪行為が表示されるとして、米Googleに表示をやめるように求めて提起していた訴訟で、2013年4月15日、東京地方裁判所において判決が言い渡された。東京地裁は「無関係の単語を閲覧しやすい状況を放置し、男性の社会的評価を低下させた」として名誉毀損やプライバシー侵害に当たると認定。Googleに対して表示の停止と慰謝料30万円の支払いを命じた。
 
参考外部サイト:| 日経 xTECH(クロステック)「Google検索の「サジェスト機能」を巡る訴訟でGoogle敗訴」
個人名に犯罪を連想させる単語を表示させていたとして、東京地裁よりGoogleに対して差し止め命令がだされました

一方、Googleは、検索ユーザーの動向の自動収集結果を表示してるに過ぎないという反論をしました。

実際、検索結果を分析して効率的な検索を検索者に還元しており、検索サービスにメリットも多いのも事実です。

最高裁は、検索エンジンの「公共性」を認める方向に

最終的に、2017年1月31日、最高裁は、Googleの検索エンジンの「公共性」を認める判決を出しており、勝訴しました。

サジェスト削除を裁判で争うのは難しくなっています。

最高裁は今回の決定に伴い、グーグルやヤフーに関する別の訴訟についても情報削除を求めた4件の上告を退けました。

特にグーグルについては、通常の検索表示とは別に、検索窓に単語を入力する際に関連する字句を自動で補ってくれる「サジェスト(英語名はオートコンプリート)機能」が問題となりました。今回の決定でその訴訟についてもグーグル側の勝訴が確定した。

参考外部サイト:日経新聞 「最高裁グーグル判決が残した4つの課題

但し、Googleはサジェストによる被害が起きているのも事実であり、Google社も「オートコンプリート ポリシー」を制定し、問題があるサジェスト表示に関しては、適宜対応しています。

よくある質問

Googleサジェスト機能とは

 
サジェスト機能とは、Google検索において、検索フォームに入力した文字列から検索ワード候補を予測表示する機能を意味します。
 
これは『サジェスト機能』といい、多くの人が検索した単語を自動的にリストアップして検索を補助する機能です。
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否定的なサジェストワードの本当の恐ろしさとは?

このサジェスト、いったんGoogleの検索エンジンに登録されてしまうと、なかなか消えないのが特徴です。

Googleサジェスト自体のサービス開始が2008年だとして、2010年から3年近くでているサジェストも普通にあります。

根拠がないサジェストが一旦でてしまえば、興味本位でそのサジェストを一般検索者はヒットします。

そうすると、その根拠ないサジェストが、いつの間にか定着し、上位表示され、その検索語と非常に強い関連をもった言葉としてサジェストされます。

「サジェスト汚染」の恐ろしさとは?

サジェスト汚染とは、サジェストされるキーワードをネガティブなもので埋め尽くして対象者の評判を落とす、という行為を意味します。

実は、一旦やり方を覚えてしまうと、様々な形でこのサジェスト機能を利用する人が現れます。やられる側は大きな被害がもたらされます。

サジェストには悪意による何らかの“情報操作”が入る可能性もあることを頭の片隅に置いておく必要があります。

監視を強化していきましょう

対策のためには、とにかく、サジェストされないように、間違った情報を2chのような大手掲示板にはのせられてないように監視することが大事です。
 
2chには、ミラーサイトが多数あり、あっという間に拡散し、それがGoogleにインデックス化され、関連キーワード、サジェスト機能、オートコンプリート機能に関連性が高いワード、単語として表示される仕組みになっていきます。
 
間違った情報が掲載されていないか、監視しておくことが重要になります。
また、表示された場合、速やかに削除申請を行うことが重要です。
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削除申請が通らなかったとしても、サイト運用や、仕組みを分析することで対応が可能なので、何か不明な点がありましたら、当社へご相談ください。
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